2013年、印象に残った本10冊

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年以下、順不同(今年読んだ本で、今年出た本ではありません)。 AV女優の社会学 経済物理学の発見 来るべき民主主義 ドゥルーズの哲学原理 統計学が最強の学問である 功利主義入門 はじめての論理学 HHhH クリュセの魚 何…

2012年、印象に残った本10冊

2008年 2009年 2010年 2011年以下、順不同(今年読んだ本で、今年出た本ではありません)。 それでも、日本人は「戦争」を選んだ 困ってるひと 「科学的思考」のレッスン―学校で教えてくれないサイエンス ストーリーとしての競争戦略 当事者の時代 デフレ化…

<マイノリティ憑依>という強力な概念の提示

『「当事者」の時代』を読んだ。新聞記者時代に体験した警察と記者の夜回りの共同体をつまびらかにする前半、60年代〜70年代の左翼運動を総括する中盤、いずれも単体としても非常に読み応えがあり、その中からという事象を浮かび上がらせていく。「すべての…

同意獲得ではなく合意形成のためのコミュニケーション技術

『医療とコミュニケーションについて』を読んだ。著者は内科医にして有名ブログ「レジデント初期研修用資料」の中の人。「状況のコントロール」を目指すコミュニケーションについて、患者さんとのトラブル事例や軍事戦略論の数々の参考文献に基づいて紹介し…

ビジネス書についての自分語り

『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』を読んだ。ゼロ年代のビジネス書ブームの変遷や古典的ビジネス書を支えるポジティブシンキングのイデオロギーを紹介しながら、出版社や読者がビジネス書にはまる構造を示す。提唱されるビジネス書との付き合い…

2011年、印象に残った本10冊

2008年 2009年 2010年以下、順不同(今年読んだ本で、今年出た本ではありません)。 どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか? FREEDOM フットマークデイズ パニッシュメント 自由を考える 哲学の誤読 アンアンのセックスできれいになれた? 暇と退屈…

なぜキリスト教が近代を作ったのか

橋爪×大澤『ふしぎなキリスト教』を読んだ。おもしろかった!まずユダヤ教を扱って「試練」という考え方(原因がないのに悪い出来事が起こることを神と対話しながら引き受けて生きること)や偶像崇拝の禁止といった一神教の論理を解説し、キリスト教の特異性…

『フィッシュマンズ 彼と魚のブルーズ』

渋谷系とは実際何であって、どのように盛り上がり、どのように過ぎ去っていったのか。 あの頃、確かに流れていた、あの音楽ーー 故・佐藤伸治のいちばん間近で取材を続けていた著者による、 デビューからラストシングルまで、90年代のバンドの軌跡を追った初…

自分らしさ(笑)の何が気持ち悪いのか

『自分探しが止まらない』を読んだ。一気に読み、ついでに思想地図vol.3の鈴木謙介「設計される意欲」を読み返した。前回の文化系トークラジオLifeを聴いて読みたいと思ってから、届くのを待ちたくなくて本屋を回ったもののどこにもなくて新書の足の早さを感…

『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?』を読んだ。

これはすごい本だ。 おれはサッカーを見るのが結構好きです。テレビで見ていてスーパープレーに魅了されるのももちろん、スタジアムではじめて観戦すると1つのパスの鋭さに衝撃を受ける。サッカーに興味を持てない人が、その理由がもしも、サッカー界隈が何…

2010年、印象に残った本10冊

今年は本を読んだら一言でもいいので感想を必ずtwitterに書くようにしてみた。「『○○』を読んだ」という形でtweetして、twitterの自分のつぶやきを全部ローカルに取っているので、そこから正規表現で抜き出したのを基にまとめました。2008年 2009年 以下、順…

それが今自分が解くべき問題なのか

『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 』を読んだ。元ネタとなっているのは以下のエントリー。おれがこれらの一連のエントリーを読んだのはM2の秋で、実験に結果が出ず、焦りが閾値を越えてあまり実験もせず現実逃避していた。圧倒的に生産…

「「すべて」について、ちょっとは気の利いた一言を差し挟むことができる技術」

『切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』を読んだ。 「それ知っているよ、これこれこういうことでしょ、それってそういうものに過ぎないね」と脊髄反射的に言えるようになること。それによってメタレヴェルに立ち、自らの優位性を…

業務上のコードと、システム上のデータIDは分離すべし

『楽々ERDレッスン』を読んだ。 業務システムを想定したあくまで実践的な本でよかった。メッセージはシンプルで2点だけ。 1、IDを導入して、業務の管理用のあだ名・アクセスパス・ある意味でUIとも言えるコード体系と、データの識別子(ID)を分離し、IDを…

Javaを1年弱やってみて印象に残っている本5冊

SJC-P認定ガイド Sun SJC-P認定ガイド 310-055対応作者: Kathy Sierra,Bert Bates,トップスタジオ出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2006/06/29メディア: 大型本購入: 8人 クリック: 191回この商品を含むブログ (23件) を見るなんだかんだ言ってもJavaがエン…

2009年、印象に残った本10冊

昨年に比べると、読んだ本の数は1/3くらいだと思いますが、記録しておこうと思います。以下、順不同(今年読んだ本で、今年出た本ではありません)。 単純な脳、複雑な「私」 単純な脳、複雑な「私」作者: 池谷裕二出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2009/…

これから就活する人は、『伝わる・揺さぶる!文章を書く』を読むべきだと思う

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』で一貫して説かれていることは、「問いを立てる」ことの大切さとよい問いを立てる方法である。 文章の7つの要件は 1、意見(あなたが一番言いたいことは何か?) 2、望む結果(だれが、どうなることを目指すのか?) 3、…

簿記二級を取れたっぽい

ので、その経緯について書きます。もし参考になれば幸いです。答えをメモしてくる余裕はなかったので、実際に受かっているかは分かりませんけど。。 Content: ・まずこの2冊を読んで財務諸表のイメージを掴む! ・簿記の三級だけを勉強するのは価値がない?…

経済の拡大ってどういうこと??【暫定解答編】

後輩たちに勧めてもらった、岩井克人『貨幣論』と『会社はこれからどうなるのか』を読みました。この2冊と、後輩たちが教えてくれた知識から、自分なりに暫定の解答を考えてみました。 新書ブーム的な読みやすい本しか読んでこなかったので、特に『貨幣論』…

『貨幣論』のまとめ

経済の拡大ってどういうこと??【暫定解答編】 - あいうえおかの日記の補足説明です。 貨幣は、貨幣として流通しているから貨幣なのである 会社はこれからどうなるのかP250 貨幣とは、だれでもどこでもいつでも受け入れてくれる一般的な交換手段として、ま…

生物のお勧めの教科書

生物に興味があるという何人かの人に”お勧めの教科書”を聞かれたのでメモ。 お勧めは、分子生物学講義中継〈Part1〉 分子生物学講義中継〈Part1〉―教科書だけじゃ足りない絶対必要な生物学的背景から最新の分子生物学まで楽しく学べる名物講義作者: 井出利憲…

投資について学んだこと

新人説明会で受けた確定拠出年金のための講習と、『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』と『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』とを読んで断片的に学んだことから、現段階での個…

因果関係と相関関係をどう区別するか?

進化しすぎた脳におもしろい話が載っています。1999年のNatureに衝撃的な論文が掲載されたそうです。この論文の結論は、「夜、常夜灯を点けながら乳幼児を寝かせると、その子は近視になる」というものだそうです。 ところが、その後反論の記事が相次いで出た…

今日曽我部恵一バンドを見て感じた衝動と感傷について

梅田シャングリラに曽我部恵一バンドを見に行きました。曽我部さんが突然ギターを叩き折っていて、そんな曽我部さんは初めて見たし、興奮したというよりただあっけにとられた。それを見て、全裸事件のロッキンジャパンで、さっきまで松葉杖をついてた峯田が…

2008年、印象に残った本10冊+α

今年は読書にそれなりの金と時間を費やした一年だったと思うので、記念に今年読んだ本(今年発売された本とは限らない)の中から印象に残った本10冊+αを記録しておこうと思います。ちなみに、ものすごく興奮して読み出した『イノベーションのジレンマ』すら…

スカイプは物理的な距離を越えるのか

「シングル単位の恋愛・家族論」という本を読んだときに、この本の著者はずいぶん叩かれているみたいですけれど、僕にとってはそれまで自分がなんとなく考えていた考え方をうまく説明してくれているなと感じました。 筆者は結婚概念を残すべきか、という問題…

Be the change you want to see in the world

昨日バイトの送別会がありました。「おれが見送ったバイトが後輩だけで14人になった」とか、「長く一緒に働いたバイトが3人一気にやめて、2年以上働いている(前の店長時代を知る)バイトがおれだけになって一時代が終わった感じがした」とか。まぁそんな…