Javaを1年弱やってみて印象に残っている本5冊

SJC-P認定ガイド

Sun SJC-P認定ガイド 310-055対応

Sun SJC-P認定ガイド 310-055対応

なんだかんだ言ってもJavaエンタープライズ業界で一番メジャーな言語であることはたぶん間違いなくて、そのおかげで技術書や情報が圧倒的に多いのはJavaの大きな魅力だと感じます。

この本はSunのくそ高いベンダー試験の、異常に分厚い教科書ですが、個人的にはSJC-Pは勉強した価値あったと感じています。

研修で習った内容で強引にプログラミングしていたのが、文法に興味を持つきっかけになった1冊。

アノテーションとリフレクションはSJC-Pの範囲じゃないので未だにフレームワークのソースは読めないけど、この内容を押さえていれば大概の技術書とwebに転がっているJava変態文法の1/3くらいは理解できるようになって楽しいです。

Effective Java 第2版

Effective Java 第2版 (The Java Series)

Effective Java 第2版 (The Java Series)

Javaのイディオム集的な定番本。

全部を身に付けることなど到底できていませんが、それでもenumを大好きになって使うようになりました。Javaの開発が始まるたびに読み返したい1冊。

今だったら、「Effective Java 読書会 1 日目「static メソッドの使い方などなど」」を参考にしながら読めるのがさらに素晴らしい!

リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック

リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック (Object Technology Series)

リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック (Object Technology Series)

  • 作者: マーチンファウラー,Martin Fowler,児玉公信,平澤章,友野晶夫,梅沢真史
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 単行本
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この本こそ定番中の定番として挙げられる1冊。

後半のカタログ部分をがんばって読破する必要はないのではないかと思っていて、最初の5章をしっかり読んで、あとは気が向いたときにパラパラめくるのがいいと感じます。

リファクタリングという考え方とやり方はもちろん、プログラミングには実際のところ「これが正解」、っていう書き方なんてなくて、「こういう前提で考えるとこう書くのが筋がいいんじゃん」っていう選択肢をたくさん教えてくれる本。

この本で知った「コンピュータサイエンスは、間接層(indirection)を設けることであらゆる問題が解決できるという信念に基づいた学問である。 -- Dennis DeBruler」がかっこよすぎる!(諸刃の剣だ、という話ですが)

デザインパターンとともに学ぶオブジェクト指向のこころ

デザインパターンとともに学ぶオブジェクト指向のこころ (Software patterns series)

デザインパターンとともに学ぶオブジェクト指向のこころ (Software patterns series)

今回の5冊の中でも一番印象に残っている1冊。

この本はデザインパターンのカタログ本ではない。カプセル化とは何か、柔軟性とは何かについての本。

オブジェクト志向なんて文法だけ押さえておけば、「そのこころ」なんものを難しく考える必要は最初はないと個人的には思いますが、この本を読んで、わくわくして、オブジェクト指向に惹かれました。

まさにタイトルに偽りなし。

UMLモデリングの本質

UMLモデリングの本質 (日経ITプロフェッショナルBOOKS)

UMLモデリングの本質 (日経ITプロフェッショナルBOOKS)

UMLの本というよりはモデリングの本。

デザインパターンとともに学ぶオブジェクト指向のこころ』もそうなんだけど、最初に考え方や原理原則が説明されていて、そのあと実例の中で試行錯誤しながら(この本では「揺さぶりをかける」と表現されている)洗練させていく過程が示されている本は圧倒的におもしろい。

「もの‐こと‐もの」とか、勘定パターンと責任関係パターンが繰り返し実例の中で出てきて、基礎的で汎用的な考え方であることが実感できます。

O/RマッピングってSQL自動生成して結果をオブジェクトの変数に格納してくれる便利なもの程度の認識だったのが、何で問題になるかが分かりました。

いつかはこんな風に仕事がしたい。

この本で学んだ内容を、しれっとごくごくさり気なくSEに入れ知恵すると、ちょっと楽しい開発になる気がします。

おまけ:Rubyによるデザイン・パターン

Rubyによるデザインパターン

Rubyによるデザインパターン


この本に至っては、何一つとして自分で使えるレベルの力を身に付けていないのが悲しいですが、読んでいるだけでRubyっておもしれー!!って思うこと間違いないです。

何らかのJavaデザインパターン本(と簡単なRubyの文法解説書、他の言語なら触ったことがある人ならおすすめは『初めてのRuby』)を読んでから、この本を読まれることをお勧めします。

Javaの考え方とRubyの考え方の違いがはっきり伝わってきます。

この本を読んでもRuby on Railsでwebアプリが作れるようになったりはしませんが、なんでRubyRuby on Railsが生まれたのかはちょっと分かる気がする1冊。



技術書楽しい!そしてたった1年やっているだけで何も知らないのに、こんな風に知った口を叩けるようになるプログラミング楽しい!!