エコ(笑)


ぼくは地球温暖化を「問題」だとは端から思っていないのですが、だけど単純に「エコ(笑)」という姿勢もどうかなと最近思って、インターネットや本で少し勉強してみようとしました。

なんだけど、難しすぎてさっぱり分からん。。

まぁまさに複雑系ですし、未だに科学者のコンセンサスが完全に取れているわけではないみたいだから、おれみたいな大学に入った瞬間に微積分を諦めたような人間に理解できるわけもないんですけど、1つ気になったことがありました。


素人目には
温室効果に有効に働く大気中二酸化炭素濃度は飽和している」のか否か
というのが今後の振舞い方を決める上でかなりクリティカルな気がします。そしてその1点くらいは現在の科学で「vest likely」程度には説明できないのかなと思ったんですけど、この問題に結論が出ているのかどうか、もしくはIPCCはどう言っているのか知っている方がいたら教えていただけませんか?



最近「地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す」という本を読んでいるんですけど、おれはこの本の主張にすごく納得しました。この本には、「今のCO2排出量を減らす」ことは費用対効果があまりにも悪くて、他に費用対効果がずっと高くてやるべきことがあるんじゃないか、というようなことが書いてあります。


P82

ぼくの長期的な温暖化対策の提案は、すべての国がGDPの0.05%を炭素排出なしの研究開発に向けると約束することだ。このアプローチは年間250億ドルかかるが、京都議定書の七分の一だし、ポスト京都よりはさらに安上がりだろう。世界各国が参加して、金持ち国が支払う額のほうが当然多くなる。各国は自分のエネルギーニーズの将来ビジョンに合わせて開発を行えばいい。それが再生可能エネルギー源に専念することか、原子力か、核融合か、炭素貯蔵か、省エネか、あるいはもっと新しく聞いたことのない選択肢を探すかは、それぞれの国任せだ。


こうした巨額の世界的研究は、潜在的に巨大な技術革新上のスピンオフ技術をもたらすかもしれない(月へ行こうとするNASAの試みがコンピュータやベルクロをもたらしたのとちょっと似ている)。

優先順位を付けるってのはすごく難しくて、

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」(海部美和)p74

(略)日本が進んでいる点と、比較的遅れている点の特徴が浮かび上がってくる。すなわち、金融政策や各種の権利保護など、立場の違いにより賛否両論あるような点はなかなか先に進まないが、「鉄道が便利になる」「上下水道が整備される」「初等教育を普及させる」などといった、誰も批判しにくく、暗黙の合意が形成されやすいものについては、どんどん進む。


という指摘は、程度は違えど日本に限った話ではないのは理解できるし、それはそれで悪いことではないと思います。


ただ、「CO2排出量を減らす」ことを世界の「議論の分かれない目標」に据えようという流れには、おれはどうしても「エコ(笑)」と思ってしまうのです。。



参考
1、CGER ココが知りたい温暖化 二酸化炭素の増加により温暖化する「証拠」

実は、現在の地球の状態から二酸化炭素が増えると、まだまだ赤外線の吸収が増えることがわかっています。しかし、そのくわしい説明は難しい物理の話になりますのでここでは省略し、もうひとつの重要な点を説明しておきましょう。仮に、地表から放出された赤外線のうち、二酸化炭素によって吸収される波長のものがすべて一度吸収されてしまおうが、二酸化炭素が増えれば、温室効果はいくらでも増えるのです。なぜなら、ひとたび赤外線が分子に吸収されても、その分子からふたたび赤外線が放出されるからです。そして、二酸化炭素分子が多いほど、この吸収、放出がくりかえされる回数が増えると考えることができます。図2は、このことを模式的に表したものです。二酸化炭素分子による吸収・放出の回数が増えるたびに、上向きだけでなく下向きに赤外線が放出され、地表に到達する赤外線の量が増えるのがわかります。

2、これに対する反論
CO2地球温暖化問題の反論(2)


3、書評
地球と一緒に頭も冷やせ!-池田信夫 blog




地球と一緒に頭も冷やせ! パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)